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こちらは、主に素直でクールな女性の小説を置いております。おもいっきし過疎ってます
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素直春日 一話+二話

 アイツはヤバイ。一言でいったら――イっちゃってる人。
 どのぐらい逝っちゃってるのかは置いといて、結果として俺の家が無くなった。文字通り無くなってしまった。
 目前で繰り広げられる現実。俺は笑いしか出てこなかった。乾いた笑い。
 その日、たまたま近くを通りかかった友達に聞いたんだけど、事が終わった時のアイツが――凄まじかったらしい。
 「素晴らしい! さすが我が素直財団科学研究班だ。このメラメラと燃える美しさといった、ないな。想像を絶する破壊力、爆破! なぁ黒服」
 とおっしゃった、そうな。しかも――うっとりしていた、らしい。ありえない……。
 いや、ありえるか。
 
 ☆

 そのあまりにも、あまりな非現実的な出来事より24時間前。そう、土曜日の朝から始まる。
 ことの発端は学校。素直学園高等部3-B組。タイガーバーム事件が俺を窮地に立たせたのだ。
 授業一時間目。授業ギリギリに教室に入り、何故かしらないがハッカ系の匂いがたち込めていた。
「おはよう――ってこの教室メンソール臭いんすけど……」
「あーあ、誰も言わなかったのに。しーらね」
 教室が静まり返った。一番奥の一番窓際――見晴らし抜群、絶景ポイント――に座っていらっしゃる。あのお方が俺を睨みつける。
 突き刺さる視線が痛い。ねえ助けて。教室に入ったばかりの俺は誤魔化すように鼻歌を鳴らし、友人に話しかける。
「しーらねって、どういうことだ? なんか俺、まずいこと言った?」
「言ったんじゃねーの? ほらぁ、あそこで睨みつけてるし。直接お嬢様に訊いてみれば?」
 お嬢様か……。
 訊きたくないっていうか、関わりたくもない。あのお嬢様は数々の逸話や伝説を残していらっしゃいますから。正直勘弁して欲しいのです。
 本当に……この学園に入学してから、ずーっと絡まれつづけた。三年間も、だ。
 心で語っていることも、敬語になるくらいのデンジャラスなお方だ。
「そこのメンソール臭いと言い放った――そこの君。ちょーっとこっちに来て貰おうか」
 すみません、許して下さい。ねっ、お願いしますから。最後の望みに賭けてお嬢様に聞きなおしてみた。
「お、おれ? 俺?」
「そうそう、そこの君。うんにゃ、真一。ちょっーと、こっちにきたまえ」
 やっぱりダメだった。今回もどんな伝説になるのか……出来る事なら傍観者としていたかったなー。たった一言。たった一言だけ、メンソール、と口に出しただけなのにぃ。
「真一はいちいち行動が遅いのな。しょうがない」
 ちょっと待て! 躊躇っていただけなのに! まさか……。
「おい黒服! 真一を連れてこい」
 イキナリ天井から人が!
 黒い人影が! 
 もの凄い爆音と共に天井が崩れ落ちる。普通の感覚の持ち主ならば大惨事とばかりに暴れまわるだろう。しかし、うちのクラスメートは違った。あきらかにアナタたち粉塵まみれなのに無反応デスカ? 教室内は異様な光景だ。
 視界は砕け散ったコンクリートの破片で奪われ、一面が真っ白になっている。
 おいおいおい、よく考えてみてもおかしいぞ。クラスメートの髪と机――教室中が粉塵まみれ。制服とか頭とかに、塵が積もっているんですよ。いや、そりぁーこんもりと。
 なんで? なんでそんなにも平然と自習……シチャッテルノ。
 天井から漆黒のスーツに身を纏い、出てきた男二人組が俺の両脇を抱える。そのままズルズルとお嬢様の所まで運び込まれる。がっちり固められた両脇腹、脱出不能! いつものことだけど、手加減してくれよ黒服。
 助けを求めようと周りを見渡せど――
「えー。なんで皆ぁ、目を逸らすのぉ?」
 クラスメートが揃いもそろって知らん顔。中には笑いを堪えている親友もいた。てめっこのやろう、お前とはもう口きかね。さらばアディオスマイフレンド。そんな心無い友とは思わなかったよ。ガッデム。
 俺は黒服の目をみた。にやりと白い歯茎を光らせる。
「黒服、お前達最高だ。天井の壊し方が素敵だ! なにごとも思い切りが大切だな」
 うんうんと、眼を爛々と輝かせているお嬢様は、泣く子も黙る素直春日(スナオハルヒ)様だ。
 素直グループ会長のお孫様。残念な事に容姿はバッチリ俺好み。童顔のお顔立ちに小綺麗な髪質。眼鏡の黒と髪の色が黒。
 共に統一あそばれた制服。デザイナー『シンイチ・モリ』の一点モノでございます――紺のお洋服をお召しになられております。そして、その制服に重ねるように白衣を羽織られましす。背中にはマッドサイエンティストと書かれております。
 ですから――真《まこと》にもってお美しゅうございます。
 素直学園理事を兼業なされ天皇様ではございませんが、この地域一帯は素直グループお膝元。誰しもが手出し出来ないためにこの市内は、素直グループの絶対君主制度を黙認されております。
 そのような素直春日様にお声を掛けられようものなら……正常な生活を過ごせるハズがございません。私はこれからどうなるのか、心配で心配で……。
「君は私に対してメンソール臭い女だと言っているのだな?」
「ううう、結果的にそういう事に……」
 俺は黒服達に連れられて、春日お嬢様の前に立たされた。もう逃げ出したい。ゴーツーフローダム、レッツゴープリーズ。
「真一ぃ、君は覚えてないのか? 筋肉痛にはコレが一番だと、タイガーバームを渡してくれたではないか?」
「そ、それは」
「私はタイガーバームを君だと思って筋肉痛のたびに塗っている。君のことを想ってはタイガーバーム三昧なんだぞ」
「ほんとに、忘れてくれても良かったのに……」
 俺が転校初日にやらかしてしまった事が尾を引く事になる。残念な事に容姿はバッチリ俺好み、が残念なことに残念である。残念でならない。

 ☆

 そう――
 俺が転校してきた初日。素直学園高等部に転入。秋のわびしさを胸に学校に向かうが道に迷った。道中――冒険活劇が繰り広げられたのだが、それは次の機会でお送りしよう。
 激しい嘔吐。漲るエネルギー。迸る闘志。アンニュイなラブロマンス。決闘。そして安堵。幾多の試練を、友情を、経験を。物語があったのだ。
 そんなこんなで学校に遅刻してしまった。俺は閉まりきった校門を乗り越え中へと進入する。
 授業がはじまっているだけに、静まり返った廊下を歩く。すると、ほのかに珈琲の香りと焼き菓子のかほりが漂ってくる。気になる。実に気になる。
「腹減った……」
 旨そうな匂いを頼りに廊下を走る。駆けめぐる。
「ここかぁ。やっと着いたぜ」
 辿り着いたのは科学室。中から可愛らしい声といい大人の声が聞こえる。嬉し恥ずかしのエピソードを携えて冒険活劇を終えた俺は、かなり腹が減った。
 くくく……食わせろお! とドアを開ける。
「ハラヘッタッス。俺もなんか食わせてケロ。意識が……」
 俺はバタリと倒れこんだ。ヴァイオレンスドラマの様な冒険の疲労感と空腹感でバタリと――
 教室内の様子がゆらゆら歪んでいく。意識を失った。
「おい、大丈夫なのか?」
「おい、返事をしろ」
 なんだ? ロリッ気たっぷりの声がするぞ……。
 可愛いな、声。どんな顔してんだろ? 下級生か? わからんが、とてつもなく俺好みのような気がする。声だけで十分くえる。
 しかし――腹が減ったな。空きっ腹に響くロリ声。癒される。
「黒服、起してやれ」
「はい。お嬢様」

 ジジジ…… ジジジ…… バリバリバリ……。

 ヤバイ電子音が聞こえる。一度聞いた事がある――ブレーカーがショートした時の音だ。
 何で? 今、聞こえるの? そんな物騒なものが。危険極まりないのですが、どうでしょうか?
「黒服、カウントする。零秒で電気ショックと共にこの男を起してやれ」
「わかりました、春日お嬢様」
 いや、俺は起きなきゃいかんだろ。何がなんだかわからない状況だが、とりあえず立ち上がるしか選択肢が無い。俺の記憶が正しければ、この電子音は……たぶんスタンガンの音だ。
「カウントいくぞ。5・4・3……」
 立ち上がれ! 俺立ち上がれってば。今立ち上がらなければいつ立ち上がるというのだ。さあ、俺。立ち上がるのだ! やればできる子、やればできる子だってば!
「2――1――」
「素直学園高等部。池田真一。只今、気合で起き上がりました。無問題! 無問題! もーまんたーい!」
 勢い余って自己紹介。汗が滴り落ちる。
「なんだ、ツマラナイな」
 ナヌ! ツマラナイとは、げに恐ろしい事を! 転校したてのこの俺に五万ボルトの電圧をぶちかまそうなんて、酷すぎる。この人おかしすぎるよ。危険! 危険すぎる。デンジャラスハードパンチャー(意味不明)。
「チッ」
 舌打ちまでかまされる可哀相な俺。苗字はイケダ、名前はシンイチ。とりわけ秀でた所もないその辺にいる転校生だ。
 熱血漢で突っ走ってしまう性格がたまに傷。
 へへっ――このまま舌打ちされて黙っている俺様ではないさ。なにか言ってやらねば。このお嬢様と呼ばれる小娘に。
「テメッ、なんつー事をしやがる。殺す気かっ! ってお前――」
 うはぁー。かわええー。この娘バッチリ俺好みじゃんか。どうみても中学生ですよねハイ。なんだ俺の、このテンションは? 一気に上がってキター!
 目の前に立つお嬢様。見た目が中学生のお陰で、ヴォルテージはMAX! 最高潮! こんな感じ「俺のハートにMAXボンバー!」意味不明であります。二回目。
「真一とかいったな。イキナリ現れては倒れこんで、起きたとたんに自己紹介。貴様はどういう了見だ」
「ぐふぐふぐふ」
「コイツ……人の話、ぜんぜん聞いていないな。おい黒服! 再度五万ボルトの弾丸をぶち込んでやれ。目が覚めるだろう」
「了解!」
 俺は黒服に体を固定させられる。目の前でもう一人の黒服がスタンガンを食らわそうとする。血湧き肉踊る冒険活劇から本日――何度目のピンチかわからなくなってきた。三桁はくだらない、だろうな。
 何とかしなければ! 周りを見渡し打開策を探る! 目の前にはスタンガンを持った黒服。背後には俺を固めるもう一人の黒服。奥で椅子に座りカフェを嗜む俺好みのロリっ娘。長机が列をなして並ぶ。ロリっ娘の机には珈琲と焼き菓子がある。
 どうにもならんかもしれない……。
 ええい、ままよ。どうにでもなれ!
 俺の想う気持をぶちまけてやる。やられる前に言ってやれだぁ! やってやるよーこんちくしょう!
「おおおお、俺。君の事が好きだ! ズキュン! ってキたんだぁあ!」
 黒服。ロリっ娘。俺。
 ――刻が止まった。

 ☆

 急にそのような事を言われても……困るな。すすす、少し考えさしてくれないか。真一とやら。

 ☆

 刻を越えて、甘えたような猫なで声をあげたのは春日お嬢様。ロリっ娘だった。
 スタンガンは回避出来たけど、これから俺はどうなるのだろう。
 なんか脈ありそうだし……めっちゃめちゃ動じてるし。
 なにかロリっ娘が、もの凄く考えている。目の前のお嬢様が、アゴに手をやったり頭をかきむしってたりしている。
 黒服たちは俺の両脇に椅子を並べ様子を伺う。春日お嬢様と俺の様子を。お嬢様と呼ばれるロリっ娘は、トントンと机に指を突きながら考えていた。
「ん?」
 なんだ? 変だ。机を指で小突くリズム。これまた聞き覚えがある。なんだろ?

 チチッ、チチチチ、トントン、チ――トトン……。

「ももも、モールス信号?」
 えっ! このロリっ娘。自分の思考をモールス信号に変換して頭に入れるの? ある意味サトラレ。素直サトラレールなのか? 訳せない俺が口惜しい。実際モールス信号なのかも半信半疑だし。
 すると……隣の黒服が。
「お前やったな。GJ!」
 と嬉しそうに、アメリカンナイズドされたニヒルな笑顔で『イヤァー』と親指を立てる。
 黒服さんって、そんな素敵なキャラだったの?
 俺は小声でモールスか確かめた。そっと黒服の耳元に顔を近づける。
「イヤァー」さらに「でも、ちゃんとお嬢様がOK出すまで黙っとけよ」
 と黒服が言う。
 ロリっ娘お嬢様が返事を返すまでなにも言うなと。ロリっ娘が告白を受け入れるまで知らん顔しとけよと。
 ――このロリっ娘。サトラレ指定入ってんじゃん!
 バラしたら、サトラレ特別法に引っかかんじゃねーか! ああ言いてえ。ココでプラカード書いて「サ○ラレてますよ」と「サト○レてますよ」と、尊大木多康昭大先生ばりにバラしてえ!
 なんだかんだで、ドキドキワクワクの四十分経過。
「よし、わかった。お前の告白受けよう。現時刻から私はお前のワイフだ」
 そうそう。黒服から全部訳して貰ったからロリっ娘が俺の彼女になってくれるって……。
 おいっワイフかよ! ええ、話が飛躍してもう俺たち結婚してる! ありえねえ! ロリっ娘の中でライフワークが生まれてるー。
「いや、まだ早いと思うんだけど」
「そうか、もう既に想像妊娠とかしているが? お前どうするつもりだ? 責任とか」
 スゴひ! 想像力が豊か過ぎる。飛び級ならぬ、飛び妊娠かよ(造語)どうするもこうするも、まだ今日出逢ったばっかりだし。なんか俺、「どうするつもりだ?」っとか責められてるし。うんにゃ、詰められてるし。出口なさそうだし。
 このマッドサイエンティスト系清純派お嬢様サトラレール属性。こえええええ! 怖い! へんに理系の思考ルーチンしてるから怖すぎる! すでに、モールス信号が出てるだけに本物だ! 理数系万歳! 嘘だろおい。
「そういうわけで、挙式はいつにする? 今からでもいいが、お前の親御さんに挨拶しないといけないだろう。科学の粋を決して、素直超科学で幸せにしますと挨拶を」
「そうだ! 手土産は何がいい? 水酸化ナトリウムか? それとも超上質の炭素か? いや、これは真一から貰うダイヤモンドの指輪だな」
「少シ落チ着イテ下サイマセンカ? 俺、テンパッテキマシタ」
「オースリーは止めておこう。生臭いからな」
 なんでっそんなにも怪しげな手土産なの。オースリーにいたってはオゾン層だし。「俺早まった事しちゃったかな?」
 落ち着け俺落ち着け。ふうーOK、OK。落ち着いてきた。
 助けを求めるために、黒服に目線を送った。
「ねえ、タスケテ。オネガイ」
 ――そっぽ向かれた。
 なんで? なんでよ。なんでーさ。さっきまで、やけにフレンドリーマイマインドだったじゃんか! 酷すぎる。
「……子供の名前はどうする? 男ならベギラマ、女ならメラミだな。どうだ? 真一。悪くないだろ? いや――最高だろう」
 もう勘弁しってぇー。
 おかしいから! もう理系とかじゃなくて魔法系になってるから。ファイナルファンタジーか? ドラクエか? それとも魔女っ子もの? みたいなレベルになってるから……
「たっ確かに女はメラミっぽいけど、男はベギラマっぽいけどさぁ……。俺たちまだまだ学生じゃん? 高校生? 結婚は卒業してからにしようよ」
 名前云々はさておき、俺まともなことを言った。後はロリっ娘がどう出るかだ。
 しばしの沈黙。
 両サイドの黒服は、あいかわらず俺と目を合わさないしこっち向いたと思ったら半笑いだし。俺がなんとかしないと、半笑いの黒服は助けてくれない。

 チチッ、チチチチ、トントン、チ――トトン……。
 チチチチチチチ……トント、トン。チチチチチ…………。

「よし」
 の一言でロリっ娘の腹は決まったみたいだ。
 黒服は俺の真後ろでロリっ娘お嬢様に見えないようにガッチリ握手を交わした。
 オイ、どっちの意味だ?
 この場合、黒服の考え方は二通りある。
 1つ目は俺にとって良い意味だ。ロリっ娘がYESと言った場合。黒服が「お前助かってよかったな。おめでとう」という意味だ。俺のために握手を交わしてくれた。
 二つ目は俺にとって悪い意味だ。ロリっ娘がNOと言った場合。黒服が「目を合わさないし、こっち向いたと思ったら半笑い」といった意味。皮肉たっぷりで握手を交わした。「ハーハハ! 真一君残念」そういったことだ。
 さあどっちだ? どう転ぶ。どう転じる。
 俺は改めて黒服を直視。
 黒服は、嬉しそうにアメリカンナイズドされたニヒルな笑顔。「イヤァー」と親指を立てる。
 でも真意が読めない。
 回答への刻――――
「お前のいう通りだ。女はメラミ。男はベギラマでいこうと思う」
 はーん! そっちじゃないって。ないよー。結婚するかしないかの話だってばさ!
「ふふふふ、冗談だ。あまりに真一が挙動不審なので、からかっただけだ。くっくっく……」
 びっくりした。むちゃくちゃいいやがるな、このロリっ娘め!
「はははははははは! お嬢様、最高でございます! ナイスギャグセンス! 軽くブラック入ってて素敵です」
 腹を抱えながら大笑いの黒服に無性に腹が立った。その笑い方が――マイアミビーチで豪快にハンバーガーLサイズを食ってそうな感じ――だ。
 頭、茹ってんじゃねーよ。黒服ぅ。
「そうだろう、そうだろう」
 気をよくしたロリっ娘が、さらに続ける。
「冗談はさておき。非常に残念ながら、結婚は諦める。私も、家の事情とやらがあるから……そくさま結婚とはいかない。断念せざるおえない」
 生き残った。助かったんだ! 俺、広告の裏にでも「勝訴」と書いて走り出したい気分だ!
「だがな真一。今後の事もあるから、放課後またココに来い。待っているからな」
 ロリっ娘の指示により、黒服に案内されて自分の教室に案内される。ロリっ娘は科学室で珈琲を嗜んでいる。匂いに誘われて中に入ったのが悔やまれる。転校初日に俺、なにやってんだ……。
「真一君。お嬢様に告白するなんて凄い度胸だな。尊敬ものだよ。陰ながら応援する。お嬢様を幸せにしてやって欲しい」
 黒服から素直春日お嬢様の素性を聞かされて、「えらいモノに手を出してしまったな」と後悔した。
 一つよかった点は、少なくとも黒服は俺の事想ってくれている。頼りにならないが相談相手くらいにはなってくれるだろう。
 悪かった点は、俺が転校生じゃなかったらこんな事にはならなかっただろう。と、いうことだった。

  1. 2008/03/11(火) 03:42:18|
  2. 短編作品|
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